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「償いの椅子」の感想

償いの椅子
沢木冬吾

償いの椅子 (角川文庫)

あらすじ(裏表紙より)
五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。車椅子に頼る身になった能見は、復讐のため、かつての仲間達の前に姿を現した。刑事、公安、協力者たち。複雑に絡み合う組織の中で、能見たちを陥れたのは誰なのか?そしてその能見の五年間を調べる桜田もまた、公安不適格者として、いつしか陰の組織に組み込まれていた。彼らの壮絶な戦いの結末は…。

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前回読んだ「愛こそすべて、と愚か者は言った」と同じ筆者、沢木冬吾さんの作品。


うん。面白い。

読み始めはやっぱりハードボイルドのため、伏線がたっぷり。
はじめは全く話がつかめないですけど、終盤の終盤でピースがどんどんはまっていき、またアクションも映像が浮かんできてかっこいいんですよ。
また、姪・甥達との家族の絆の部分は、何も語らない男が見せる優しさがこれまたかっこいい。
でも、やっぱり600ページと大ボリュームなので、2回は読まないと細かな伏線が分からないと思う。
後々、もう一回読みます。

2009年10月現在、沢木さんの作品は「愛こそすべて、と愚か者は言った」以外には、「天国の扉」と「ライオンの冬」と計4作品のようなので、1作家の全作品読破は近いかも・・。
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