試験に出るパズル
高田崇史

あらすじ(裏表紙より)
眉目秀麗にして頭脳明晰の天才高校生・千葉千波くんが、従兄弟で浪人生の“八丁堀”たちとともに難問、怪事件を鮮やかに解き明かす。たっぷり頭の体操が楽しめる上質の論理パズル短編五本に、「解答集」、森博嗣氏による解説までてんこ盛り!ご存じ『QED』の高田崇史が送る新シリーズ第一弾、待望の文庫化。
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読んだことない作家の本を読んでみようと思って、図書館をうろうろしていたときに、ふと目についたタイトル「QED」。
QEDとは、数学なので証明や論証の文章が終わったときに書く記号(ラテン語でQuod Erat Demonstrandumの略、「かく示された」という意味)みたいなものです。
数学を勉強していた身にとっては気になるタイトルだったのですが、シリーズものらしくシリーズ一つ目のものが貸出中なのか見当たりませんでした。
ですので、この作者の別のタイトルのものにしようと思って、手にしたのがこの「試験に出るパズル」です。
感想・・・なのですが、まだ短編の第1話の四月の物語しか読んでいません。
まだ、ちょこっとしか読んでいないですけど、名言がありました(名言を書くのは久しぶりです)。
「自己責任しか伴わない自由は、必ず倦怠を生み出すんだ。なぜならば、堕落を厭わない人間にとって、怖れるものは何も存在しない。そして恐怖がなくなれば、そこには無為の日々が口をあけて待っているだけだからだ。」
では、なぜblogに記事を書こうと思ったかなのですが、その短編に出てきたパズル問題をメモしておきたかったからです。
四月の問題その1
・全く同じ形をした十三個の金塊があるが、その中の一つはニセモノである。そのニセモノを上皿天秤、三回だけ使って判別せよ。ただし、ニセモノは、本物よりも軽いのか、重いのかは分かっていない
四月の問題その2
・赤い帽子が三つ、白い帽子が四つある。これをA,B,C,Dの四人に被せ、残りは隠してしまった。他人のは見えるけれど、自分の帽子の色は見えない。そして自分の帽子の色が分かるか順番に尋ねた。すると、
A「分からない」
B「ぼくも、分からない」
C「ぼくは、分かった」
D「ぼくも、分かった」
この4人の中の一人は実は嘘をついていたとすると、Dの被っていた帽子は何色か?ただし、誰が嘘をついていたのかは、互いに分かっていないものとする。
五月の問題
・ここに四個のスイッチで点滅される奇妙な電灯があります。それは、四個の中のどれか二個のスイッチが「ON」で、残りのスイッチが「OFF」の時にだけ、点灯されます。さて、今、暗闇の中で点灯させなくてはならなくなりましたが、どのスイッチが「ON」で、どのスイッチが「OFF」になっているのか全く見当がつきません。しかも、今押したスイッチも、どれがどれだったか分からなくなってしまうという状態です。
では、ここで、この電灯を確実に点灯させるためには、スイッチをどのように押したらよいでしょうか?その最小手順を答えてください。スイッチ個々に関しては、全く同じ形なので、全然区別がつかないものとする。
巻末にパズルの答えが載っているのですが、答えは・・・半年後くらいに見ることにして、しばらく考えます。
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